山田邦子さんの乳がん治療

タレントの山田邦子さんは、2007年3月、テレビ朝日系列「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」の出演後、番組で紹介された家庭でできる乳がんの視診・触診によって乳房の中のしこりを見つけました。
番組では、乳がんのしこりが触るとどのような感覚なのかを、肉まんの中の梅干の種のような感覚と紹介し、邦子さんが触診したときにも、そのような感覚があり、しこりとわかりました。
検査の結果、左に1つ、右に2つの小指の先ほどの腫瘍が見つかり、医師からは早期発見であると告げられました。
このため、邦子さんのがん治療は乳房を切除することなく、2度の手術の温存手術を受けました。
手術後、同じ番組に出演し、乳がんであったことを報告しました。

温存手術であったため、手術後もがんの病巣根絶のための放射線治療が続きます。
邦子さんは、放射線治療前の説明で、左は進行性のないがんだったものの、右は進行する可能性のある浸潤(しんじゅん)がんであると告げられます。
浸潤とはがんが周囲の組織にもぐりこんでしまうことです。
放射線治療が終わると、次にホルモン剤投与があり、経過観察に8年かかると医師から告げられます。
放射線治療の吐き気などの副作用についても説明がありました。
病院には土日を除く毎日通い、放射線治療が連続30回終わるとホルモン剤投与に移ります。

放射線治療終了後のホルモン投与では、ノルバデックスDという薬を1日1回飲むことになりました。
女性ホルモンを抑える、乳がんにはよく使われる薬です。
服用期間は5年間です。

邦子さんは、乳がんになってから、ピンクリボン運動に参加し、乳がんの早期発見、早期治療の啓発につとめています。
邦子さんの受けたがん治療の体験が、今、多くの人の命を救っているのです。