健康食品の危険性

がん治療を続けながら、健康食品を利用している方は少なくありません。
確かに健康食品は薬ではなく食品ですが、摂取する方法によっては、健康になるどころか逆に健康を損ねてしまう危険性もあり、決して過剰に摂って良いという訳ではありません。
ここでは、そんな健康食品について考えていきましょう。

さて、健康食品とは何でしょうか?
一般に販売されている健康に配慮した食品には特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品があります。
特定保健用食品は健康上有効であるという結果が明らかになっている必要があります。
栄養機能食品は、特定のビタミンやミネラル補給のための食品で、国の定めた基準を満たしていれば栄養機能表示が許されます。
トクホの食品は1日の摂取量が表示されているものもあります。
しかし、一般に健康食品として販売されているものは、このような特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品ではありません。
健康食品と言われる商品は、あくまで一般の食品に分類されるものです。
しかも、がんに効果がある特定保健用食品は、今まで販売されていません。
従って、がんに効果のある健康食品という商品は、現在存在してはいないのです。

栄養素には摂取しすぎる体に蓄積するなど、逆に体に悪影響を与えるものもあります。
サプリメントなどを摂りすぎることは、必ずしも健康にはつながりません。
健康食品は、がん治療として摂取するのではなく、あくまで食品として安全な食べ方をしなければならないものなのです。